自由民主党 衆議院議員 さいとう健 Official Site

戦う通商政策を!

 さいとう健は若き頃、日米貿易交渉に携わっておりました。さらに最近では、農水大臣として、TPPやEUとの交渉などにも深くかかわっており、通商問題には大いなる関心を持っております。

 そういう現場経験からみて、最近、深刻な危機感を感じる出来事がありました。

 さる4月12日、WTO(世界貿易機関)の上級委員会というところが、韓国の日本産水産物に対する輸入規制は国際協定違反であるとした下部機関の判断を取り消しました。これにより、ホヤの生産地をはじめ輸出再開を首を長くして待ち望んでいた被災地の希望は打ち砕かれました。

 問題は、日本産食品は安全だという下部機関が下した判断をそのままにしながら、協定違反かどうかの判断から逃げたことです。紛争を処理するための機関であるWTOが長い時間をかけて答えを出さないのであれば、そんな紛争処理機関はいりません。

 さいとう健は、これは日本にとって大変な出来事であると同時に、世界の通商秩序を守るべく発足したWTOの自殺行為になりかねないと強く懸念しております。

 世界大恐慌を契機に国際的な関税引き上げ競争が起こり、それが一因となって第二次世界大戦に至ったという大反省から、戦後になって貿易秩序をしっかり作ろうということでガットができ、WTOにひき継がれてきました 。

 ところが、そのWTOが、トランプ大統領の出現で突然瀕死の重体になっているのです。ご法度になっていた一方的な関税の引き上げ、あるいは数量規制といった手法が今や平然と行われるようになっています。一昔前なら考えられない事態です。トランプ大統領だから仕方がないでは済まされないのです。世界貿易秩序の危機なのです。WTOのルールなんか無視してもかまわないという無法状態が全世界に広がったら、行き着く先は、大国のやりたい放題、弱肉強食の世界となります。今がWTOの踏ん張りどころなんです。

 ところが、踏ん張らねばならないWTOが自らその存在意義を否定するような判断をしたのが、今回の上級委員会の判断です。私は、被災地の皆さんのために憂えるのみならず、WTO自身、ひいては世界貿易秩序のために憂えます。

 日本政府は、韓国との二国間交渉で輸入規制の撤廃を目指すとしていますが、WTOのお墨付きをもらったと考えている韓国が動くことはないでしょう。

 私は、仲裁機能をWTOが果たさない以上、韓国に対する対抗措置を検討すべきだと考えています。それは、自らの国益を守るために、被害をこうむっている水産関係者を守るために、わが国が当然有する権利だと思います。

 こうすることによって、韓国との交渉はより真剣味をもったものになりましょうし、WTOに対し改革を一層促す契機にもなりますので、さいとう健はことごとに主張していきたいと思っています。


2019.06.06|考え方

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